Kiyoshi TAKIZAWA web   Japanese   English
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新潟県津南町 妻有アートトリエンナーレ2009 出展作。
今回の展示場所は雪国だ。
この場所は半年もの間雪で閉ざされている。
それでも生命の息吹が大地から感じられるのはなぜだろう。
それは春を待つ人々の思いがそこにあったからだ。
地域の人々は自然の厳しさゆえに自然との共生を送る生活を豊かにしている。
住民の方からこんな話を聞いた。
「春が来ると胸が高鳴り、光と言う自然の恵みに感謝する。
そして大地から大きなエネルギーが湧き上がってくるのを私たちは体全体で感じる。」
話を聞いて大地から湧き上がる力、輝く光、そして人々の喜びを作品で表現したいと思った。
展示する建物はかつて着物工場だった。
2階建てでそれぞれ40mの奥行きと10mの幅をもつ。
とてもボリュームのある空間だ。
テーマは「陰と陽」。
厳しい冬を「陰」とし1Fで、光で満ちた夏を[陽]とし2Fで展示するという構成だ。
1Fでは冬の豪雪でも人々が寄り添う暖かなイメージを込めた。
皮膚から感じられる体温を第二の皮膚であるTシャツを使って作品化する。
そのために集落から古着Tシャツを集めた。
そして蝋を使ってそれをランプシェード型に固めた。
展示空間には120個のランプシェードが暗闇の中で浮遊した。
1F突き当りまで行くと地面にあふれんばかりのハンガーを設置した。
やがて無数(2万本)のハンガーは正面の壁をつたい1F天井吹き抜けを越え2F天井まで吹き上がる。
人の肩の形をしたハンガーは生命の象徴として素材に選んだ。
生命のいぶきが大地からあふれ植物の芽が出てくるイメージだ。
2Fにあがると一変して明るい世界に入る。
両側の窓から入る自然光で空間が満たされている。
天井をテグスで埋め尽くすことでどこまでも続く光の世界を表現した。
1Fと2Fをつなげることによって建物の中に「循環」を作った。
わたしはこの作品で輪廻の中で起こる生命力を作品で表現し鑑賞者に伝えたい。

−つながり− 津南のためのインスタレーション